ラスト・メッセージ
広い浜辺をひたすら走って、稟を探した。
東の方に人影が見えた。
まさか……稟?
「稟!!」
俺の声に反応して、こっちを向いた…。
「来ないで!!
来たら、海に飛び込むから!!」
そう言って稟は立ち上がり、海の方に走った。
「稟!止めろ!」
海の中に入って行く稟を、無我夢中で追い掛けた。
「放っておいて!
どうせ、私は死ぬんでしょ?
いつか死ぬなら、今死んだって一緒じゃない!!」