ラスト・メッセージ

広い浜辺をひたすら走って、稟を探した。


東の方に人影が見えた。




まさか……稟?




「稟!!」



俺の声に反応して、こっちを向いた…。

「来ないで!!
来たら、海に飛び込むから!!」


そう言って稟は立ち上がり、海の方に走った。



「稟!止めろ!」


海の中に入って行く稟を、無我夢中で追い掛けた。


「放っておいて!
どうせ、私は死ぬんでしょ?
いつか死ぬなら、今死んだって一緒じゃない!!」



< 250 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop