ラスト・メッセージ
「ぷっ…。
なぁんて顔してんの?章ちゃんは!
嘘に決まってるじゃないよぉ。」

ケタケタと屈託なく笑う稟が……愛おしい。


「びっくりするじゃねぇか。」


まだ笑い続ける稟の鼻を摘んだ。


「いひゃいよぉ~、はひひゃん。」


「プッ…。
稟の変顔ぉ~。
超~ウケるぅ。」


「んもぅ!章ちゃん何か嫌い!」


顔を茹でだこみたいに真っ赤にして、走り出した。


「待てよぉ、稟!」

振り返った稟が、


「待たないよぉ~」

そう言って無邪気に笑った。


< 59 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop