あなたじゃなきゃ
裕亮がこっちをみた
「ごめんっ」
そう言って頭を下げた
「!!???
い、いいって!」
「よくねぇ!
俺は…甘かったな。
明日香なら許してくれるって…
どこか思ってた。
つか、俺がお前以外を好きになるなんて考えられねぇんだよ…
だから、浮気なんて文字、浮かんでこなかったし…」
そうなんだ…
「あたしこそ…信じてあげられなくて…」
「なに仲直りしてくれてんの
岬、騙されてるって。
俺この前こいつが女と2人でいるの見たし」
え?
「はぁ!?何言ってんだお前!?」
「先週の日曜日、多分お前の地元。
俺の地元のすぐ近くでもある。
岬よりもふわふわなタイプの女とショッピングしてたなんて、俺だって信じられねーよ」
……
「………」
「じゃあな、俺先帰るわ」
…………
湯澤が教室を出てから
2人して笑った
「なんだよ、めっちゃウケたし!」
「よく笑わなかったよ!」
そう、それは裕亮と柚希だ
その日は私とゆっちとの4人でダブルデートをしていた
その待ち合わせに遅れた私とゆっちがいないときに
裕亮と柚希が落ち合わせたのを見ただけだ
「柚希があたしよりふわふわねぇ…」
「そこが一番吹きそうだった!」
あははは
なんて言って2人は帰った
まだ消えぬ不安があることを忘れて