あなたじゃなきゃ
「あらまぁ!
可愛らしい子じゃないの♪
さっ中へ入って♪」
「おじゃましますっ」
第一印象は大丈夫のようです♪
「お父さんはまだ仕事だから帰ってくるまでゆっくりしていてちょうだい♪」
「あぁそうする」
あ リビングなんだ
裕亮の部屋は…ないんだ
こんなに優しそうなお母様なのに
なんでそんな冷たいことができるんだろう、って思ったけど
家庭にはそれぞれの事情があるからもう何も考えないことにした
「明日香、俺が全部話すから、お前は安心してていいんだぞ。お前を悲しませるようなことば絶対に言わねぇから」
…裕亮
「ありがとう、わかった♪」
お母様が飲み物を持ってきてくれてそのまま話すことができた
「あ、ありがとうございます」
「いいのよ♪それより明日香ちゃん?」
「はい?」
「この子のどこが良かったの?」
「おいっ」
「あははっ優しいところが…」
「優しい!?この子が??
あっはは!ありがとうね明日香ちゃん♪
あ、2人は高校で出会ったのよね?」
「あ、はい」
「でもその前にも会ってんだ。街で偶然。そんで俺が一目惚れしたってわけ」
「え??そうなの??それってすごいことじゃない!!」
「だから、運命なんだよ」
「まぁこの子ったら!」
「はは///」
なんだかこの空気がとても恥ずかしかったけど
心地よかった
これが家族ってものなのかな
その後も少し話していると
ピーンポーン
とインターホンが鳴った
「お父さんが帰ってきたわ♪」