あなたじゃなきゃ







夜は、眠れなかった。







でも…今日は部活なんだ。




「行かなきゃ…。」






制服に着替えて、ぱっぱと化粧をして



誰もいない家に


「行ってきます」


を残して。








「おはよー」


柚希だ


「おはよ♪」





元気なフリをしてた




どうせ、気付かないよ。




今までだって…元気な女子高生を演じてたんだから。






でも……、なんでかなぁ?




裕亮のことになると…


バレバレみたい。






「なんかあった?」




柚希………




「………実は、−」




昨日のことを話した。



「あー………そっか……。」



「うん…。」



「でも、明日香はさ…、





信じてるんでしょ?」



………



「うん」




「なら大丈夫!絶対大丈夫!!」




「………柚希…」



「ね♪」




目一杯の笑顔をくれた




「ありがとう!」



私も今できる目一杯の笑顔で返した





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