あなたじゃなきゃ






カチャ


裕亮との電話を切ってから


柚希が言った



「予定変更!喜び合う会開会しますっ♪♪」




「あはっありがとう///」








柚希が寝てから、考えてた。









裕亮はいつも私を守る為に隠し事をする




のに




私はいつも自分を守る為に隠し事をする





けど、


私の過去を知ってあなたを傷つけたくないから


私はあなたを守る為に隠し事をしてるって思いたい。






だって…もう…心底惚れてるんだもん。








今まで味わったことのない愛を

裕亮は会ってすぐの私に教えてくれた





こんなに愛されることが幸せだなんて



こんなに誰かの体温が温かいなんて



こんなに幸せがふってくるなんて






知らなかった。





でも、知ったら………


もっと欲しくなる。




もっと幸せになりたくなる。







今まで不幸だった分、幸せになったら、また不幸になるの?



幸せは一瞬でどんな不幸も忘れさせるから、今までの不幸を一瞬でも忘れてしまったら…また不幸が訪れるの



でも、過去を忘れないままで、幸せは有り得ない




今は幸せのはずなのに




私の過去のせいで、心から幸せとは思えないなんて




いつになったら幸せになれるんだろう?




幸せを望んだら、不幸が現れるって知ってるのに




またこんなくだらないこと、考えてる。






………寝よ。



< 86 / 221 >

この作品をシェア

pagetop