あなたじゃなきゃ






「あ、カレーの材料っぽいな!俺も食いてー明日香の手料理…」

「っあんたねぇ!?少し黙ったら!!???」

「お、おい;」

「え?」






「柚希?裕亮も……」






「あ…あはは…は」





「………何してんの?」





「し、心配になって…裕亮は私が無理矢理連れて来たのっ!」


「……」





「……うち、来る?」





「いいの?」


「うん、あたし買ってくるから待ってて。」







「怒ってなかったか??」

「いや…真剣な顔してたから…やっぱり何か隠してるんだよ。」

「何かって…何だよ」

「それを伝える覚悟ができた顔…っぽかったけどね。」

「…………そうか…」






「お待たせ」






まさか…つけられてたなんて…


はじめて(笑)


よく、気付かなかったなーあたしも。


それくらい聡のことばっか考えてたんだ…





おかしいの。


好きなのは裕亮なのに




兄弟ってだけで




久しぶりに会うとこんなに嬉しい。





数少ない血縁の一人だからだよね。




それだけ大切なんだ。






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