平和という呪縛
あとがき

平和の価値

 平和とは本来、礫のように身近であることが望ましい。

 しかし概ね、人はその尊さを、失うまで考えようとしない。

 平和を享受するということを、当然の権利と誤解していることに気付くはずもない。

 だから、突然の暴挙によって奪われた時、脆弱な囚人に全ての責任を押し付ける。

 筆者は断じて、テロリストを擁護するつもりはない。

 ただ、一方的な断罪では根本的な解決にはならない。

 一歩間違えば、死の翼を手繰っていたのが自分でなかったと、誰が言いきれるものか。
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