サクラのエリコ
「ところでこれからどうするの?」


「一応バイトは決まったよ。カスミに紹介してもらったの」


「カスミって・・・ああ、あのモデルみたいな子?」


「うん」


「なにするの?」


「出会い系サイトのサクラ」


「はぁ?あっはっはなにそれ!」


真奈美は素で笑った。


「笑えるでしょ?マジ話だよ。面接15分くらいで採用だって」


「うける!サクラって何するの?メールで男の相手するんでしょ?」


「そうそう、まだシフト決まってないからよくわかんないけどそんな感じ」


「ほんとあんた面白いわね。仕事始まったらまた詳しく聞かせてよ」


「OK♪」


それからしばらくたわいもない話をした後、真奈美の出勤時間になったので店を出た。

随分早く街に出てきていたと言う事は、他に用事があったのだろう。それを潰してまでエリコを心配して声をかけてくれたのかもしれない。
真奈美の背中を見送りながら、エリコは彼女の姉御的な優しさに感謝した。
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