サクラのエリコ
「いいか、全員駆り出して探せ。時間がねえ」


迫力のある口調で言うと、彼は携帯を切った。




「ちょっと…」


「心配せんでもいい。今ワシのネットワーク使って探してやる」


「ネットワーク?」


「新宿の事なら鮫島組のネットワークに見つけられないものはねえ」


鮫島の意外な援助にカスミは一瞬ポカンとなった。


「お嬢ちゃんもしばらくココで待ちな。むやみに探したって無駄だろう」


「でも…おじさんなんで助けてくれるの?」


「なんでって、ワシはエリコちゃんの客だぜ」


鮫島はエリコの客の中でも指名数No1の上客だった。
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