サクラのエリコ
数分後、静まり返った店内で、コウダクミの着メロが鳴った。

誰だよまったくこんな時に空気が読めねえな!とマネージャーは心の中で呟いた。


「もしもし、ワシだ」


鮫島の携帯だった。
後日談だが、エリコにもらった着メロらしい。


「おお、そうか!埠頭の3番倉庫だな?すぐ若いもん向わせろ!」


「見つかったの!?」


「おう、埠頭の3番倉庫に同じ特徴のバンが入って行ったそうだ。今若い衆の手配をしたから大丈夫だ」


「その人たちどれくらいで着くの?!」


「う〜ん10〜15分で着くと思うがな」




「親父」


後ろで座っていた若頭風の男が声をかけた。


「なんだ?」


「慶一郎のやつ、今日埠頭に釣りに行くって言ってましたぜ」


「おお、本当か!あいつはタイミングのいいやつだな!」


鮫島は再び携帯をかけた。
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