サクラのエリコ
その夜は鮫島のポケットマネーで、高級焼肉店で騒いだ。
エリコに呼び出された仕事帰りの真奈美や、その他いろいろ加わりついには店は貸切状態になった。


「ウヮァァァンエリコォォォゴメンネェェェェ」


宴会開始直前から「罰ゲーム」と証した一気飲みを連続でやらされ、結花はすでに泥酔していた。


「よるな、ウザイ」


「あたしあんたのことごかいしてたあ、ほんとにゆるしてええ」


「だれかー今日フリーでお持ち帰りOKだよこいつ」


「いらん」



誰も欲しがらないので、エリコは結花を慶一郎に託した。


「ちょっと迷惑なんですが」


「いいじゃん、バカ同士仲良く」


「バカって言うな!!」


「ああ〜〜ん強いおにいさ〜ん」


エリコにつっかかろうっとするが、結花に覆いかぶさられる慶一郎。


「慶ちゃんの貞操危うし」


「イヤァァァァ」


彼は悲鳴を上げながら顔一面に結花のキスマークを受け悶絶した。
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