監察天使☆ネノ

晴れの日の午後★sideレーチ

嫌そうな顔のネノの横で俺は、ご機嫌だった。

ネノと少しでも一緒に居れる事が嬉しかった。


「ネノ…。」


何も考えていないのに無意識に口が開く。


「…?」

「俺…ネノの事、好き。」


だぁぁー!

今、何を言った!この口が!!

バカだろ──!!

何故、このタイミングに!?


恥ずかしくなって、うつ伏せになって顔を隠す。


引かれた!?

引かれたよなー…。


「なーに言ってんのよ!
私をからかうのもいい加減にしなさいよねっ!!」


そう言って、ネノは俺の頭をペチンと軽く叩く。



…からかってないし。

本気だし…。



俺はその言葉を飲み込んだ。


おもしれーじゃん。


俺がネノを想う気持ちを、ネノは“からかい”だと思うなら、
ぜってー、本気だって気づかせてやるんだ。




…ここまで女に本気になるのは初めてだな…。


今までは、どの女も“魔界の王子”という肩書きと、俺の外見で興味を示して近寄ってきた。

だから、こちらとしても、軽くあしらった。

…女という生き物自体、あまり得意としなかったんだ…。

できたら関わりたくない。

来たら、キスくらいしとけばいいか。




それなのに、自分から“関わりたい”“一緒に居たい”…なんて思う日が来るなんてな…。
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