監察天使☆ネノ
「ネノー!!
学校、行くぞー!」

「はぁーい!」


部屋の外からレーチに呼ばれ、カバンを持ってドアを開ける。


「おはよー、おまたせー。」


ニコっと微笑む。


「ネノ…可愛すぎ…。
制服、めっちゃ似合ってる。」


赤くなって言うレーチ。


「えへへー、ありがと!!
レーチも制服似合ってるよ、カッコいい〜。」


深い意味はなかったけど、思った事を素直に言ってみた。


「…ありがと。
…嬉しい…。」


口元を押さえて真っ赤なレーチ。

恥ずかしがりやだなぁー。

「行くぞっ。」


私の手を引っ張って階段を下る。


ちょっとドキドキ…。

でも…。


「レーチ、ちょっと待って…。」


城…もとい、家を出る前に言わなきゃ。


いきなり止まる私の手からレーチの手が離れる。

それを寂しく感じてしまった自分がいて…。


「レーチ、レーチは…お嫁さんを探しにこの世界に来たんだよね?」

「…?そうだけど??」

「そしたら…さ。
ネノと…その、仲良くしてたら…ダメじゃない?
彼女だってできないじゃん。」


レーチは何か言いたげだったけど、私がそれを言う前に口を開く。


「今日だけ…一緒に学校行くのは、私が道を覚える為に。
帰りは、別々に…しよ?」


なんでよ…。

なんで悲しいって思っちゃうの?


レーチも、そんな顔しないでよ…。


「ほら、学校いくよー!!」


空元気を出して、レーチの背中を押す。


「……。」


何も言わないレーチ。

何か喋りなさいよ…いつもみたいに。
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