監察天使☆ネノ
「………!?」

「おはよー、ネノちゃん♪」


“ちゃん”はキモかったか?


ネノはいつもはストレートの髪を軽く巻いてメチャメチャ可愛い。

それに、うっすらメイクもしてて…。


「ネノ、可愛い。」

「なんでレーチが居るのぉぉぉ!?!?」


やっと状況が分かったのか、ネノが叫ぶ。


「いや、なに??
ネノと一緒に学校に行こうと思って??」

「だ、からっ…」


ネノの言いたい事が分かった俺は、ネノが言う前に手を掴んで歩き出す。


「レーチ!!」


足を止めて、俺を呼ぶネノを見る。


「俺がネノと一緒に行きたいんだ。
他のヤツなんか、いらない。
ネノがいたら、もうそれでいいんだ。」

「……でも…レーチ…。」


なにか言いたげなネノ。

俺はネノの目を真っ直ぐ見つめてきく。


「ネノは俺と一緒は…嫌…か?」


ネノは赤くなって下を向き、それから潤んだ瞳で俺を見上げる。


「嫌…じゃ、ない。」


そんな返事が返ってくるから、満面の笑みを俺はする。


「よかった…。」






別に俺を“好き”と言ってくれた訳じゃないケド、少なくとも俺を“嫌い”ではないんだろ!?

それだけで、俺はもう、死んでもいいと思う。


重症だな…。









顔に熱が残るネノの手を引いて、家を出た。
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