監察天使☆ネノ
学校が“ゴールデンウィーク”とかいうのに入り、かれこれネノとの生活も、もうすぐで2ヶ月。


まだ、俺はネノから『好き』の言葉をもらっていない…。

変わりに星影からは毎日のように貰ってるけどな…。




学校からの帰り、ネノとデートがしたくて聞く。

「ネノ、どっかいきたい所ある?」

「んー…と。
じゃあ…遊園地に行きたいなっ。」





そして、今日。

…ネノの言葉の通り、来たのはいいが。

連休の初日から遊園地は人がたくさんいた。


「レーチ、レーチ!
あれに乗ろ──!!」


ヒラヒラのミニワンピースを翻したネノが指差す先には、ジェットコースター。

魔界のよりも規模が小さいが、その分、限られたスペースをぐるぐるとしたのがダルかった。


「レーチ…?
大丈夫〜??」

「あ、ああ。

なんたって、あんな小さな範囲をぐるぐると…まったく…。」


ぶつくさ言う俺にネノがコーヒーを差し出す。


「もうジェットコースターは乗らないから、機嫌なおしてー。」


その後、お化け屋敷──…魔界で見慣れたから全然コワくなかったが…──や、空中ブランコ(乗りたくなかったけど…)を回った。


「レーチはぐるぐるが嫌いなんだね〜。」

「…はい、そうですね。」


手を繋いで歩いていると、いきなりネノが止まった。


「…?」

「…アレン様…。」
< 46 / 111 >

この作品をシェア

pagetop