監察天使☆ネノ
「つまり、ねのは天使で、魔界の王子の王魔ってヤツの監視役できたの?」


コクコク頷く。


「で、イイカンジだった王魔を星影に取られた?」


…コク。

しょんぼり頷く私の頭を羅菜が撫でてくれる。


「ごめん。
ゥチが最初、ねのを星影の所になんか連れてった事…謝ってなかったよな…。

あの時、帰ってきたら、ねの…頬を切られてたし…罪悪感はあったんだ。」


「ううん。いいの。」


私は今、出来る限りの笑顔をする。


「…羅菜って怖いイメージで近寄りがたかったケド、優しくて…ネノ、嬉しいの!!」


羅菜はちょっと恥ずかしそうにした。

それが可愛い…。


「王魔を取り戻すまで、ここに居なよ。」


そう言ってくれたから嬉し過ぎて視界が滲む。


「ネノは泣き虫だねー。」


なんていって、私を抱き寄せてくれた。
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