監察天使☆ネノ
「おい、コラ!王魔!!
出てこいよ!!!!」

「ひぃぃーッ!!
羅菜ちゃん怖い!」


すっかり仲良くなった私と羅菜ちゃん。

言葉は悪いけど、優しい羅菜ちゃんはメチャクチャ頼りになる!!


……こーゆー時は、特に。


「もう、こじ開けるッ!!」

「いや、いや、待って!!」


既に戦闘モードの羅菜ちゃんを私は静める。


カチャリ…と、鍵の開く音がして、ミーラちゃんの夫さんの1人っぽい人が出てきた。


「まてよ、アイツ、何人の男を蔓延(はびこ)らさてるんだよ!?」

「…んっと…、確か、旦那さんが5人…愛人?さんが…」

「もういいわ。」


耳打ちしてきた羅菜ちゃんに、答えると彼女は頭を抱えた。


「何かミーラに用ですか?」

「…完全に家も私物化してるし…。」

「ミーラちゃんじゃなくて、レーチに…。」


すると男の人は中に入っていって、すこししたら『どうぞ。』と中に入れてくれた。




中に入ると、目に入ったのがミーラちゃん…。

「こんにちゎ〜。
ぁ・た・し・の、怜知に何か用??」

「とことん、ムカつく女…だ、な…ぁ……。」


語尾がだんだん、弱々しくなってきたから羅菜ちゃんを見ると、私に体を預けてきた。

私は羅菜ちゃんより20cmほど小さいから支えきれなくて、倒れる。


「人間、が、ここに入ろうなんてねぇ…。」

「ミーラちゃん!!何したの!?」

「いやー、怖い〜。
ちょっと眠ってるだけよ〜。」


羅菜ちゃんを壁に寄せて、安全な状態にする。


「で??
見つかったのぉ??
“レーチ”を取り戻す方法は。」


ミーラちゃんが挑戦的な目で見てくる。

私はキッと、初めて本気で睨み付けた。
< 60 / 111 >

この作品をシェア

pagetop