監察天使☆ネノ
『やれるものなら、やってみたらぁ??』


ミーラちゃんに言われて、レーチの前に立つ。

私を見る目は、前の好意的なものではなく、嫌悪感が混じっていた。













「…っ!!」

「それでぇ?できたの??」

「…何がしたいの、お前。」


妖術を解こうと必死になるけど、効果は全然ない。


「な、なん…で!?」


すると、ミーラちゃんは嘲笑う。


「…ねぇ、ネノちゃん。
壊術可能期間って、知ってる??」

「か、かいじゅう?化膿…?」

「バカじゃねぇの?
壊術可能期間だっつーの!!」


優しい“バカ”じゃなくて、本当に心から馬鹿にして言われる言葉にショックで“壊術なんとか期間”は考えてられなかった。


「術が、解くコトのできる期間だ。」

「…ぁたしがかけたみたいな無制限の術の…ね♪」


見かねたレーチとミーラちゃんが言う。


じゃあ…もしかして…!!


「もう、解けないの?」

「彼の“心”が目覚めない限りね〜♪
もう、無理でしょぉ??

ぁたしと怜知はラブラブだし♪」


そう言って、レーチにキスするミーラちゃん。


深いキスのために、部屋に響き渡るイヤらしい音に我慢できなくなり、私は逃げ出した。
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