監察天使☆ネノ
「ねのちゃん、おめでとー!!」

「ねのちゃん、よかったねー!!」


いつの間にか友達が多くなったネノは、登校中、たくさんのヤツに話しかけられていた。


ネノの事を思い出してからは、何で星影が好きだったかもわからなかった。

…これが妖術の力か…。


ネノを腕の中に納めながら思った。


「さすがに、これは恥ずかしいよ…っ。
…手にしよ??」


周りの目を気にしたネノがヒョイと腕から逃れて、俺の手をつなぐ。


登校の時に手をつなぐのも久しぶりで。

…よくネノ無しで生きてこれたな自分、と思う。











「やっと、お前ねのちゃんに落ち着いたか。」

…学校に着き、ネノと別れてクラスに行くと“おはよう”じゃなく、第一声に言われたのが、コレ。


「…んだよ、ケント…」

「お前知ってる??
お前がねのちゃんと離れていた間、ねのちゃんが告白された回数!!」


……!?


「はっ!?知らねーし!?

え、何回だよ!?
おい、ケント、教えろよ!!」


いつも冷静を心がけていたのに、テンパる俺を皆が笑う。


「…んっと〜、…タクマ、何回だっけ??」

「50回…性格には、58…だったかな。」

「…んでお前ら知ってんだよ!!」


すると2人はニヤッと笑って言った。


「俺達“ねのちゃんファンクラブ”のメンバーだし!?」

「全校男子の3分の2がメンバーだし??」


『なー』っと言うと、『おー』と、クラスの男子全員が拳をあげる。


……なんだ、そりゃ!?
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