監察天使☆ネノ
「ぉ、おい。」


とりあえず、声をかける。


「ふにゃぁぁぁ。」


可愛い声を出した─…って!何言ってんだ、俺!!…─ソイツはうつ伏せ状態から起き上がろうとした。


思わず手を差しのべた俺。



ふわっ




髪がなびいて、ソイツは顔を思いっきり上げた。





──…かわいい…──





「魔王様の息子さん??」


首を傾げて女は尋ねてきた。


「ぁ、ああ。」


言葉が上手く出ねえ。

なんなんだ!?

緊張の糸がほどけない。
















…この女、絶対…手に入れてやる…











いつのまにか心の奥底で、そんな感情が芽生えた。











この城での

この女との

生活が始まろうとしていた。
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