監察天使☆ネノ
「…嘘…だろ??」

「うう…ん。
お祖父様に…言われて…。」


泣くネノを抱く俺も、泣きたいくらい悲しかった。


「明日の登校日にみんなにお別れ…するの。」

「断れない??」

「身分の高い人だっていうから……無理なんだってぇ……。」


ネノは俺に回した手を強める。


「……だったら…俺が…なんとかして…」


「だめだ。」


いいかけると、前方から声がした。

見ると、親父が立っていた。


「民を見守る立場の私たちが、権力で婚約を破棄させよう…なんて事して、どうする。」

「しかし…」

「ま、キスくらいでやめておけよ〜♪」


…チャラけた親父は消えた。


…どいつも、こいつも、話を聞かないヤツばっかだな。

自分の要望だけ押し付けやがって…。
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