君はヴァンパイア
約3年前。
美雨を寝かしつけたリトさんと話しをした。
…ヴァンパイアについて。
「僕の名前はリトだよ。さて…話してくれるかな?」
「どのへんをだ?」
こういう話しは自分から切り出しにくいものだ。
「じゃあ…なぜ君だけが生き残れたか、みたいなことを教えてくれるかな?」
「…気まぐれ。」
「え?」
「だからっ!!アイツの…ヴァンパイアの気まぐれだっ!!」
なぜかこの人のゆったりとした感じにイライラした。
「確信できるの?」
「アイツ言ったんだ。"生き残って、ヴァンパイアになって、私を殺しに来てね"って。」
その時のヴァンパイアは、それはそれは綺麗だった。