君はヴァンパイア
「何してんだよアンタ…」
一瞬にして広がった赤。
赤
赤
アカ…
「聞いてんだよ…おい。」
俺は目の前に横たわる両親を見た。
俺の大声を聞いて家から出て来たらこうなった…
聞かなくても分かっている。
殺されたんだ…両親は…
コイツに。
この女に…
「聞かなくても分かっているでしょ?それに大丈夫よ、ボウヤは殺したりしないから、ね?」
そういうと女は俺に近づいて、俺の首筋に口を寄せた。
「や、やめ…ろ。」
逃げろ逃げろと頭でこだまする。
なのに体は震えて動かない。
もう…大声も出ない…
ブツリ!!