君はヴァンパイア
それは、小学校6年生の頃だった。
「キャァー!!」
ふわふわと雪が舞う。
雪を見ようと外に出た私は、目の前にあった光景に驚き、戸惑い、恐怖に襲われた。
「何があったんだい美雨!?」
私の叫び声を聞き、家から飛んできたお父さん。
「お、お父さん…」
声が震えた。
「こ、これは…?」
お父さんが目を向けた先…つまり私が見たところ。
そこには…
血だらけの男の子が倒れていた。
「…お父さん、どうしよう!?」
私はその男の子に近付き、なぜか抱きしめていた。
私の体には、誰の血かも分からない乾き切っていない血がベトリとついた。
「し、死んじゃってるの!?」
「大丈夫だよ。だからお父さんに男の子を渡して?家に入るからね?」
コクりとうなずいた私はお父さんに続き家の中に入った。
真っ赤な自分の体に、ほんの少しふるえながら…