夏恋〜大好きな君へ〜


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たどり着いた場所は


僕と夏江ちゃんが初めて出会った河原だった。



五年前と…
あの頃と変わっていない。


僕は下に降りて五年前と同じ所に腰を下ろした。


…確か、ここでツインズと川遊びしてたんだっけ?


そしたら夏江ちゃんが落っこちてきたんだよな…。


――『ご、ごめんなさい!大丈夫ですか!?』



今思えば女の子が落ちてくるってどうなんだろうな。


僕が怪我したときもハンカチ貸してくれたし。


…あ、そういえばハンカチ。



ふと思い出して僕はズボンのポケットに手を入れた。




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