夏恋〜大好きな君へ〜


「そーにーっ!
だぁれー?その人ー」


「ばかっ 爽にぃの彼女だろ?邪魔すんなよ」


…おい。


初対面の人にむかって「その人」はないだろ、春香。


そんで春紀。
夏江ちゃんは彼女じゃねーぞ。


ツインズは失礼な奴らだな。


「可愛いね。双子の兄弟ですか?」


「あいつらはね。
僕は…うーん。夏休み限定兄ちゃんてとこかな」


「夏休み限定?」


「そ、僕、地元は此処じゃないから。ばあちゃん家に来たときだけ相手してる」


そうなんだ。


と、僕に笑いかけた笑顔が僕の胸についた。


僕はこのドキドキする正体がまだわからなかった。


暫くして戻ってきたツインズはそりゃもうビショビショだった。






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