夏恋〜大好きな君へ〜


「俺も、このクラスの担任を持てたことは運命だと思ってる。こうして皆と一緒に過ごしているんだからな。

妻と、生まれてきた子に出会えたことも運命なんだって。

だから人との繋がりを大事にしなさい。

嫌だと思った未来もいつかは変えられるかもしれない」


自分が何かをすることでな。



と付け足した担任。


この人のまともな話をちゃんと聞いたのは初めてかもしれない。


去年の夏休みにもこんな風な青春時代を聞かせられてたけど。


今回は耳に残るくらいいい話をしたと思った。


ま、僕にはまだまだわからないこともあるけど35年も生きてりゃそんな話できなくもないよな。


なーんて思ったり。


「…っ…ま!あれだなっ
俺はお前らに会えたこと感謝してるぞ…っ」



恥ずかしくなったのか皆に背を向けて教卓に戻って行った担任。


自分で話といて変な奴。






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