夏恋〜大好きな君へ〜
手紙に落ちた雫が滲んで読めなくなる。
夏江ちゃん以上に好きになれる人なんて、もういないよ。
夏江ちゃんと一緒じゃなきゃ
幸せになんかなれないんだよ。
忘れたりなんか絶対しない。
強く、強く残して置くんだ。
「…夏江……」
僕はくしゃくしゃになるにも拘わらず、手紙を握りしめた。
「僕さ…」
「ん?」
「ここまで中学生相手に本気になるなんて思わなかった」
「ハハッ…爽司は年上とかのが似合ってるかもな」
「でも…夏江ちゃんは大人っぽいし……いい感じだろ?」
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