夏恋〜大好きな君へ〜


『爽兄聞いてるっ!?』


「…あっ…」



ツインズのハモり声でハッとした。


…何の話してたんだっけ?


「ゴメン。どこまで話進んだっけか」


「だからー、俺達昨日見掛けたんだってば」


は?
誰を?


十年前他界したじいちゃんの姿でもみかけたか?


って…んなわけないよな。


自分でボケてツッコミを入れながらも僕は春紀たちに聞いた。


「見掛けたって誰を?」って。




そしたら―…


返ってきた返事は
小さかったツインズにとって、忘れていると思っていた名前だった―…。












『夏江姉だよ!』





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