待っていたの
とりあえず、操は守られるのであれば次は、一日三食寝床付きの、ここにおいてもらう事が条件になる。


「あの!なんでもします、ここに置いて下さい!」

勢いよく立ち上がり、頭を下げた。


「いいですよ、ねぇ陛下?姫の寝室は陛下の横ですから朝、陛下の準備して執務室まで送るのが仕事です」


「はい!わかりました」

あっさりと言った陸栄達に頷き了承した彩を、じっと見つめる白夜。
顔にはわかってないなこの馬鹿とハッキリかかれている。


「朝になったら陛下を執務室までお送りすればいいんですね、他には」

何か仕事はないんですか?と尋ねる。


「後はこの国に慣れる自由時間じゃ、わしも若いものを集めて講義をしておる、よかったら姫君も」



「はい。ぜひ」

立ち上がったまま、和やかに進んだ話しに、一人だけ白夜だけがいい顔はしておらず、自分の事に精一杯な彩は気づく事はなかった。

陸さんを栄達と呼ぶように言われ戸惑いを覚えたけれど、不安にならないように言ってくれる好意に甘える事にした。



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