待っていたの
③
自分達をよろしくと言う事を繰り返す官吏にも飽き、娘や孫娘を後宮に入れようとする人にも飽きた。
「いいえ…どうぞお気になさらずに」
あの話しをしてから、また硬化した彩の態度を敏感に感じとっている。
もっと仲良くなれるだろうと思ってした話が逆効果だ。
きっと元の世界に帰れないのが不安なのか。
「そうか……」
杯を傾け中身を飲み干す、前で必死に何かを言っている官吏に目もくれず、彩だけを見つめる。
白夜の瞳には映る彩が、彩の瞳には白夜は映らない。
「彩…こちらを向け」
白夜の言葉に従い、こちらを向く彩の瞳には…白夜はうつる。
光をなくしたその瞳にうっているだけだった。
「酒をつげ」
ぞっとした、その瞳さえも俺をうつさなくなってしまったら。
彩は大丈夫なのだろうか?(俺のせいなのか、俺の側にいるのがそれ程嫌なのか?……わからない)
.
「いいえ…どうぞお気になさらずに」
あの話しをしてから、また硬化した彩の態度を敏感に感じとっている。
もっと仲良くなれるだろうと思ってした話が逆効果だ。
きっと元の世界に帰れないのが不安なのか。
「そうか……」
杯を傾け中身を飲み干す、前で必死に何かを言っている官吏に目もくれず、彩だけを見つめる。
白夜の瞳には映る彩が、彩の瞳には白夜は映らない。
「彩…こちらを向け」
白夜の言葉に従い、こちらを向く彩の瞳には…白夜はうつる。
光をなくしたその瞳にうっているだけだった。
「酒をつげ」
ぞっとした、その瞳さえも俺をうつさなくなってしまったら。
彩は大丈夫なのだろうか?(俺のせいなのか、俺の側にいるのがそれ程嫌なのか?……わからない)
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