待っていたの
朱雀王のおもちゃつまり、着せ替え人形になることで、女性護衛以外は外に出る。



「あの……」

「ああ…名前言ってなかったね、黒麗だよ」

―…こくれい

これが雀国の朱雀王の御名である。


「黒麗さまは…男性ですよね?」

下着姿を見られるのは、同性でも抵抗のある彩だ。
いくらなんでも嫌だ。


「性別はね、でも美に男も女もない」

「はぁ…」

この人の勢いに押される。服を脱がされたが…鼻歌を歌いながら、真剣に服を選んでいる、黒麗に何を言っても無駄だと感じる。
しかも、国際問題になったら困る。

それにメイド達の介添えがたくさんあるので、少し慣れたということだろう。


すぐに襦袢で被われた事もあり、抵抗はしない。


「黒髪には紅も赤もはえる…」

「そうですか…」

「彩は…青はあまり似合わない、普通の人に仕立ててる。美しい君を…ただの人に」

「えっ…と…」

返答に困る彩は黙って、おもちゃになるしかない。


「胸は出した方がいいね、せっかくエロい身体なんだし…」



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