待っていたの
⑤
かなり目立つ二人は、日の暮れた街に降りる。
護衛も特に引き止めはしなかった…できなかったのだ。
「今日は夜会なんだ」
「夜会…ですか?」
「パーティだよ」
そういい会場へ入ると、人が割れ道ができる。
その人が開けた道の先には……陛下がいた。
「陛下……」
逃げ出したい衝動にかられる、怒っているのがわかるから。
「我が妃も一緒だったか、彩…なんという下品な格好だ」
指を鳴らすと、濃い藍色のどこも出ていない普通のドレスに変わる。
「相変わらず失礼だね、彩の綺麗さは君にはわからないのか」
「我が妃をお褒め頂いて、礼を言うぞ…黒麗」
「白夜…相変わらず、この品のない夜会を止めないとは…新婚なのにね」
「黒麗…我が国の事に口をだすのか、貴様ごときが?干渉もたいがいにしろ」
彩は納得してしまった、この冷戦を見て…ふたりの仲が悪いと。
だいたい、白夜と黒麗が仲いい方が納得いかないような気がする。
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護衛も特に引き止めはしなかった…できなかったのだ。
「今日は夜会なんだ」
「夜会…ですか?」
「パーティだよ」
そういい会場へ入ると、人が割れ道ができる。
その人が開けた道の先には……陛下がいた。
「陛下……」
逃げ出したい衝動にかられる、怒っているのがわかるから。
「我が妃も一緒だったか、彩…なんという下品な格好だ」
指を鳴らすと、濃い藍色のどこも出ていない普通のドレスに変わる。
「相変わらず失礼だね、彩の綺麗さは君にはわからないのか」
「我が妃をお褒め頂いて、礼を言うぞ…黒麗」
「白夜…相変わらず、この品のない夜会を止めないとは…新婚なのにね」
「黒麗…我が国の事に口をだすのか、貴様ごときが?干渉もたいがいにしろ」
彩は納得してしまった、この冷戦を見て…ふたりの仲が悪いと。
だいたい、白夜と黒麗が仲いい方が納得いかないような気がする。
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