待っていたの
②
彩には友達も、味方もいない。
どうするんだろう。
どうなるんだろ。
そんな不安を抱えながら過ごす、毎日は辛い。
(でも…疾が無事でよかった)
執務室には頼んだものが揃っている。
「まずは…ズボンよね?できればシャネルみたいな、服がいいよね」
ひとり事をぶつぶつ言いながら、カリカリとデザインを描いていく。
「朱雀王様、いらせられました」
そう門番が告げる。
立って出迎える。
「出来た?彩…?」
栄達も白夜も気にせず、彩だけを見て、彩にしか話さない。
「はい、4枚ほど」
椅子の後ろに回り、顔を引っ付けて紙を覗く。
彩は気にしていないが、白夜は目線で射殺せそうな目で見ている。
「女性が動きやすく、なおかつ優美さを損なわないデザインだね」
「布を沢山使うのは、正装だけですよね?もちろんあの動けない服では不便ですし…国民が着れるとは到底思えません。ですが…正装は必要ですものね」
「うん、素晴らしいね。僕がモデルになってもいいよ」
「モデル…?そうですね、採寸しましょう」
「メジャーは…?」
「そこにあるよ」
栄達が答える。
日本の物と寸分違わず、メジャーがある。
「彩…流石にここで脱ぐのは恥ずかしいよ…」
ああ…黒麗は、男性が恋愛対象だからか、それじゃあココではダメだろう。
「そうですね、では…隣にでも」
「ダメだ」
「なぜですか?黒麗さまは、男性の前で裸同然になるのは恥ずかしいんですよ」
は…?
黒麗は酷くうろたえた表情で、彩を見る。
白夜はそのような顔の、黒麗を見た事はない。
溜飲が下がる思いだ。
「彩…凄く勘違いしているようだけど…僕の恋愛対象は、彩みたいなかわいい女の子だよ?」
流石にただでは起きない。さりげなく自分の恋愛対象として、彩の名前を入れている。
「女性なんですか!」
この世界に来て、奴隷以来の驚きようだ。
.
どうするんだろう。
どうなるんだろ。
そんな不安を抱えながら過ごす、毎日は辛い。
(でも…疾が無事でよかった)
執務室には頼んだものが揃っている。
「まずは…ズボンよね?できればシャネルみたいな、服がいいよね」
ひとり事をぶつぶつ言いながら、カリカリとデザインを描いていく。
「朱雀王様、いらせられました」
そう門番が告げる。
立って出迎える。
「出来た?彩…?」
栄達も白夜も気にせず、彩だけを見て、彩にしか話さない。
「はい、4枚ほど」
椅子の後ろに回り、顔を引っ付けて紙を覗く。
彩は気にしていないが、白夜は目線で射殺せそうな目で見ている。
「女性が動きやすく、なおかつ優美さを損なわないデザインだね」
「布を沢山使うのは、正装だけですよね?もちろんあの動けない服では不便ですし…国民が着れるとは到底思えません。ですが…正装は必要ですものね」
「うん、素晴らしいね。僕がモデルになってもいいよ」
「モデル…?そうですね、採寸しましょう」
「メジャーは…?」
「そこにあるよ」
栄達が答える。
日本の物と寸分違わず、メジャーがある。
「彩…流石にここで脱ぐのは恥ずかしいよ…」
ああ…黒麗は、男性が恋愛対象だからか、それじゃあココではダメだろう。
「そうですね、では…隣にでも」
「ダメだ」
「なぜですか?黒麗さまは、男性の前で裸同然になるのは恥ずかしいんですよ」
は…?
黒麗は酷くうろたえた表情で、彩を見る。
白夜はそのような顔の、黒麗を見た事はない。
溜飲が下がる思いだ。
「彩…凄く勘違いしているようだけど…僕の恋愛対象は、彩みたいなかわいい女の子だよ?」
流石にただでは起きない。さりげなく自分の恋愛対象として、彩の名前を入れている。
「女性なんですか!」
この世界に来て、奴隷以来の驚きようだ。
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