待っていたの
そして、1番彩が危惧しているのは、偏った知識を入れてしまい、自分の心と違う判断を下すことだ。


始めから気をつけていなければ、いけない。


他にはワイロだろう。

(越後屋さんは、いないけど……似たような人はいるし)


日々彩の元へ届けられる、花やお菓子類はぎりぎりでワイロにはならないが、いわゆるグレーゾーンだ。


白夜の食事は、龍国のみならず各国の食材も使いつくられている、それは権利を見せ付ける事ともうひとつ理由がある、白夜の好物を知られない為だ。


好物を知られると、その食材が収穫される土地の官吏の、ワイロとしてしばしば使われるからだ。


「歌はいつから、習っている?」

「カラオケです」

「カラオケ?」

白夜の顔が、歪む――。


彩があちらの話しをすると、あまりいい表情はしない白夜。



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