待っていたの
――ドンドン!


「月妃さま!来て下さい」

翠翠の焦った顔で、彩の手を引く普段こんな事はしない、『身分』を越えまいと努力している翠翠だ。
初めての事だ。


「後宮……!?」

白夜が今日泊まる、後宮に入った事に動揺する。
思ったより人数がいる中、彩を見て驚き道を譲る。


わけもわからず連れて来られた、一室に躊躇うが有無を言わせず開く扉の前に立ち尽くした。


――風呂上がりの姿で。



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