待っていたの
黒麗だけを呼んだ理由。

「白虎王に不信な点でも?」

黒麗が先に言った事で、栄達の目は鋭くなる。

「そうだな……あいつは何を考えている?」

「兵を集めているそうだね」

「ああ……聞いた、内偵も殺されていた」

「ふーん、王位を略奪されたのかな?」

あくまで軽い口調で話す黒麗。

「彩が降臨してから何の音沙汰もない」

「それは……ますます暗殺説が浮上したねぇ」

「祝いの言葉も何もなしですよ」



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