待っていたの
「誤解を招く言い方をしないで下さい!」
彩の手首を掴み、くるりと回転させ自分の胡座をかいた足の上に乗せ、お腹に腕を回し顔を寄せる。
「黙ってろ、余裕があれば笑ってろっつたろーが」
ポソリと耳元で囁かれる。
なぜか分からないが、黙っていた方が得策ではないかという気がしている彩は従う。
そして満面の笑みを浮かべた。
「度胸はあるな」
微かに笑った白夜の吐息が、彩の頬にかかり微かに反応した。
「姫の入宮につきましては、以上です何かご質問はございますか?」
曹老人が問うと、重臣の方々も特に異論はないようだった。
次々知らない地名や国名が出てきたが、とりあえず口角をあげて常に笑っているように見せ掛ける彩に満足したような白夜。
内心は疑問だらけで、すぐにでも問いただしたいが、きっとお世話になっている白夜や栄達達に迷惑がかかりそうなので、終わったらすぐにでも訊こうと心に決めた。
(私、本当にお嫁さんになるのかな…?)
彩の1番の気掛かりだ。
.
彩の手首を掴み、くるりと回転させ自分の胡座をかいた足の上に乗せ、お腹に腕を回し顔を寄せる。
「黙ってろ、余裕があれば笑ってろっつたろーが」
ポソリと耳元で囁かれる。
なぜか分からないが、黙っていた方が得策ではないかという気がしている彩は従う。
そして満面の笑みを浮かべた。
「度胸はあるな」
微かに笑った白夜の吐息が、彩の頬にかかり微かに反応した。
「姫の入宮につきましては、以上です何かご質問はございますか?」
曹老人が問うと、重臣の方々も特に異論はないようだった。
次々知らない地名や国名が出てきたが、とりあえず口角をあげて常に笑っているように見せ掛ける彩に満足したような白夜。
内心は疑問だらけで、すぐにでも問いただしたいが、きっとお世話になっている白夜や栄達達に迷惑がかかりそうなので、終わったらすぐにでも訊こうと心に決めた。
(私、本当にお嫁さんになるのかな…?)
彩の1番の気掛かりだ。
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