待っていたの
震えて音になったか定かではない。


「なんで……?いつから」

フラフラとベットから身を起こし、出ていく。
護衛がぎょっとするが、彩には目に入っていないようだ。


「月妃さま、どちらに」

声をかけたのは、女護衛だったが彩は無視した。
声をかけるのは稀だが、無視された事など一度もない。


「月妃さま?」

三人の護衛たちは目を合わせ、首を傾げてひとりは白夜へ報告しに行った。



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