待っていたの
③
まずは情報を集める事が必要だ、そうしないと動けないだろう事を彩は知っている。
――なんとかして、帰らなくちゃ。
案内してもらう門番に、お礼を言う彩、すると本まで運んでくれると言う。
「台車を貸してください」
「何ですかソレは?」
作らなければ不便なはずだ。
この世界には、台車はない。
とりあえず文字は読める、言葉も通じる。
もっと早くに気づくべきだった事と嘆息した。
(迂闊だった…でもなぜ?
この国に、同化したの?それとも身体が作り替えられた、何にせよラッキー?)
「やだ……」
だが地位があると、逃げ出しにくくなる。
縛られてしまう。
とりあえず、歴史書を10冊と紙とペンを貰い、そして何冊か美術の本を借りる。
白夜の寝室にまで立ち入る事は出来ない門番が、扉に重ねておく。
それを三冊ずつ自分の部屋に持って行く彩。
「重い……」
分厚い本を机に置き、夜まで読み耽る。
時にメモをとりながら、夜まで熱心に読む。
白夜が帰ってきた事も気づかない位に、彩は集中していた。
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――なんとかして、帰らなくちゃ。
案内してもらう門番に、お礼を言う彩、すると本まで運んでくれると言う。
「台車を貸してください」
「何ですかソレは?」
作らなければ不便なはずだ。
この世界には、台車はない。
とりあえず文字は読める、言葉も通じる。
もっと早くに気づくべきだった事と嘆息した。
(迂闊だった…でもなぜ?
この国に、同化したの?それとも身体が作り替えられた、何にせよラッキー?)
「やだ……」
だが地位があると、逃げ出しにくくなる。
縛られてしまう。
とりあえず、歴史書を10冊と紙とペンを貰い、そして何冊か美術の本を借りる。
白夜の寝室にまで立ち入る事は出来ない門番が、扉に重ねておく。
それを三冊ずつ自分の部屋に持って行く彩。
「重い……」
分厚い本を机に置き、夜まで読み耽る。
時にメモをとりながら、夜まで熱心に読む。
白夜が帰ってきた事も気づかない位に、彩は集中していた。
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