待っていたの
「お姫さま、沈んでない?」

何かを振り切るように、執務室で服をアレコレ考えている彩に、栄達が不思議に思い主である王に問うた。


「よくわからん、アレの事は」

真実、白夜には彩の事がわからないのは確かだ。
今まで気にする女性がいない、そして彼は王なのだ相手の事を思いやる必要もない。


「お姫様は、何を考えてるんだろうね?」

栄達の言葉に、白夜はうなづく。

本当にわからないのだ、女を知らない白夜は。



< 230 / 243 >

この作品をシェア

pagetop