待っていたの
オロオロと戸惑って、どう接していいか悩む、ただの恋する男。


左手で顔をおおう。
深いため息を吐き、それでも許可印は忘れない。


「女は未知だな、こびる女や金や身体に執着する女ばかりかと思えば、彩みたいな女もいる」

「ま、お姫様が変わってるとも言えるよ」

クスクスと面白そうに笑う栄達に、眼を細め牽制する白夜。


「手を出すなよ?アレは俺のだからな」

栄達にすら牽制する白夜を、栄達は感慨深げに眺めてから瞳を書類に戻した。



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