待っていたの
白夜の指がそのペンダントトップを、人差し指で持ち上げ珍しそうに眺める。


次の瞬間ペンダントが引きちぎられる。


「いっ…………っ」

さっきのひっかかれたのより痛い、首の後ろの方はきっと赤くなっているだろう。


そのペンダントは白夜が出現させた、水に飲み込まれていく。


「だめ!!」

止めようと右手を伸ばすが、左手を拘束されているので伸ばすといっても少しである。


もがく度に、白夜に拘束されていってるとは、知らずに…。


その水が消えた時には、真後ろから拘束されていた。

「何勝手な事してるのよ!」

「ああ、あんな敬語よりそちらの方がいい…」

「はあ?返して、あれ私のなの!それともペンダントも貴方の許可がないと付けられないの…?」

最後は皮肉っぽく呟く。

「そうだ、ああ…結婚式の予定がはやくなった、2週間後だ」

「2週間……!!」

「問題なかろう、他の男に浮気されても困るし…な」


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