待っていたの
護衛を引き連れて、回廊を歩いていると先ほどのメイドが平伏している。
「あ、あのあたし……、庇って貰ってありがとうございました。」
床に額を擦り付ける。
16歳位の女の子。
「ご用がございましたら、何なりとお申しつけ下さい、姫様」
肩までの茶色の髪に、大きな目、可愛らしい雰囲気。
「ありがとう、立って。気にしなくていいの、あれはあっちがいけないわ」
あの男…奴隷なんて言ったんだから。
「あたしが転んでしまって…、陛下にもお礼を申し上げてください」
「ええ、わかった」
そう返事をしたら、嬉しそうに微笑んだ。
自室に帰る道で、護衛にたずねる。
「あの子の名前は…?」
「万 翠翠 です、最近王宮に仕えるようになりました」
―…ばん すいすい
「わたくしの側近くに、仕えるのは無理?」
「いいえ、陛下の許可がありましたら可能でございます」
護衛の三人はただ職務を真っ当しているだけで、息が詰まる。
.
「あ、あのあたし……、庇って貰ってありがとうございました。」
床に額を擦り付ける。
16歳位の女の子。
「ご用がございましたら、何なりとお申しつけ下さい、姫様」
肩までの茶色の髪に、大きな目、可愛らしい雰囲気。
「ありがとう、立って。気にしなくていいの、あれはあっちがいけないわ」
あの男…奴隷なんて言ったんだから。
「あたしが転んでしまって…、陛下にもお礼を申し上げてください」
「ええ、わかった」
そう返事をしたら、嬉しそうに微笑んだ。
自室に帰る道で、護衛にたずねる。
「あの子の名前は…?」
「万 翠翠 です、最近王宮に仕えるようになりました」
―…ばん すいすい
「わたくしの側近くに、仕えるのは無理?」
「いいえ、陛下の許可がありましたら可能でございます」
護衛の三人はただ職務を真っ当しているだけで、息が詰まる。
.