ボクノハヘン、キミノカケラ
「ねぇ、名前なんていうの?」


一口水を飲んで聞いてみた。


「言いたくないなら上の名前だけとか、下の名前だけとかでいいから。」


少し俯き加減で答える。


「ソータ。そっちは?」


「リツカ。」


「へぇ。」


「じゃあソータって呼ぶね。」


「わかった。」


「あたしのことはリツカでもリツでもなんでもいいから。」


「わかった。」


ソウタか。
どんな字書くんだろ。

ってか偽名かもしれないな。

もしホントの名前だったら下の名前だよね。
まさかソータで上の名前な訳がない。


「リツカ。」


急に名前呼ばれたもんだからびっくりした。


「なに?」


「今日、なんで来てくれたの?」


突然、真面目な話になった。
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