ボクノハヘン、キミノカケラ
3.
生きるのがちょっとだけ楽しくなった。

学校もあまりつまらなくなくなった。
授業とか、トモダチとか、そういうのが気にならないくらいソータとメールするのが楽しかった。


『今、仕事中?
昨日はありがとー。楽しかったよ。』


体育の授業をサボって保健室のベッドの中でケータイをいじった。
体育はダルい。

バスケとか、バレーとか、チーム戦になるともっとダルい。


つまんない。
みんなが気をつかってるのがわかるし。
何より、あたしなんかいなくても世界は回るって痛感してしまうから。


『今は休憩中。
俺も楽しかったよ。またどっか行こう。
リツカは授業中?』


『授業中だけどサボりー。笑
体育キライ。』


怒られるかな?ちょっとドキドキした。


『俺も体育キライだった。
でもちゃんと授業は出ろよ。』


そのメールに嫌悪感とか、苛立ちは無くて、なんとなく心地よかった。


『ソータがまたどっか連れてってくれたら元気でる。
そしたら体育も頑張る。』


ちょっと乙女くさいかな?
ウザい?調子乗りすぎ?キモい?重い?

ちょっと怖かったけど送信ボタンを押す。

返信メールを開く時、すごくドキドキした。


『わかった。リツカの行きたいとこ行こう。
そしたら俺も元気になるから。』


たった二行のメール。


でもあたしはすごくすごく嬉しかった。
< 18 / 18 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

゚・*:Plesance Sinfonia:*゚・

総文字数/55,834

ファンタジー83ページ

表紙を見る
純潔ポエティック

総文字数/4,934

その他14ページ

表紙を見る
猫とうさぎとアリスと女王

総文字数/200,844

恋愛(その他)281ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop