七狐幻想奇譚
…祭り一日目…
早朝から聞こえる神主の祝詞。
もうすっかり頭は覚醒してしまっていたが、桃花は聞こえないふりをしてまた、布団をかぶり直す。
祝詞が終われば、夏祭りの関係者全員が集まって簡潔に段取りが行われる。その後ちょっとした食事会があるのだが、これが七日間もあるらしい。蘭によれば大人はほぼ酔いつぶれるし宴会状態で、酒ぐせ悪い大人しかいないから大変だと愚痴っていた。
結局夜は一睡もできずにいた。チャットで気を紛らわせようとしたが、内容は全然頭に入らない。
それもこれも全部あの弟のせいだ――。
「最悪だし、変だよ」
何が、とまではわからないが。それでも桃花には確かな答えでもあるかのように、もう一度呟いた。
「絶対おかしいよ」
もうすっかり頭は覚醒してしまっていたが、桃花は聞こえないふりをしてまた、布団をかぶり直す。
祝詞が終われば、夏祭りの関係者全員が集まって簡潔に段取りが行われる。その後ちょっとした食事会があるのだが、これが七日間もあるらしい。蘭によれば大人はほぼ酔いつぶれるし宴会状態で、酒ぐせ悪い大人しかいないから大変だと愚痴っていた。
結局夜は一睡もできずにいた。チャットで気を紛らわせようとしたが、内容は全然頭に入らない。
それもこれも全部あの弟のせいだ――。
「最悪だし、変だよ」
何が、とまではわからないが。それでも桃花には確かな答えでもあるかのように、もう一度呟いた。
「絶対おかしいよ」