ブルービースト
「あー、あれはしゃぎすぎてポチが風呂場で滑って洗面器に激突してー、その洗面器が俺の足元にぶっ飛んで来てコケただけだから大丈夫ー」
へらへらと笑いながら言うブロードだが、悲鳴は凄まじかったとか。
大体お前はコケすぎだ、とユノは冷(以下略
「…小説略すなや」
「え?ブロードさん何か言いましたか?」
「ううん、またこっちの話だから気にしなくていいよ」
またまたキョトンとしてこちらを見るシエラに、ブロードは優しくそう言った。
不思議なことに何故か納得したシエラは、大好きなお兄ちゃんの元へ席を移動する。
ついでに言っておくと、こうやってシエラとブロードが話す最中にもクリスのくしゃみは連発していた。
…花粉症は恐ろしい。
「…あのぉ、ブロードさん」
今度は何やらおやつを漁りだした隊長に、珍しくリシアが控えめに話しかけた。
まだ朝ごはんを食べていないくせに見つけたスルメをくわえたブロードは、リシアを見て首を傾げる。
「ふぁに?」
「今日休み取っていいですかぁ?」
「ふぁふみ?ふぁあ…ひひよ」
「ありがとうございますぅ」