ブルービースト

「………………え?」




――…一瞬、耳を疑った。




リシアの何の、何??






「リシアちゃんはね、毎年彼のお墓に行くんです。それでお話するんですよ」



シエラは少し悲しそうに笑ってユノにそう教えた。



その内容にユノはまた驚く。





「元カレ…?彼氏が…死ん、で…??」


「…あぁ、彼氏はこの戦争で戦死した。その時リシアも死にそうだったんだけど、ブロードが助けたんだ」



レイツが低い声で呟いた。



…眠りについたブロードを見ながら。




自然とユノもそちらを向く。





「詳しくは知らないけど、ブロードさんとそのリシアさんの元カレは友達だったみたいです」


クリスがそう言い、親切にブロードに毛布をかけてやった。



それから首を傾げる。





「…ブロードさんって、ここで寝たことありましたっけ」


「10秒で寝たんじゃない…?こんなに早く寝ることもなかった気がする…」



疲れてるのかな?と言い、クリスはシエラと顔を見合わせた。



レイツも眉を潜めて隊長を見る。




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